コンセントがない場所で電力を確保するのに役立つ「ポータブル電源」。価格が高いうえに使うシーンが限られると敬遠する方もいるかもしれませんが、持っておくとなにかと便利なアイテムです。
そこで今回は、ポータブル電源のメリットや選び方のポイント、おすすめアイテムをご紹介します。一家に一台あると心強いアイテムなので、非常時で需要が高まる前にチェックしておきましょう。
ポータブル電源のメリットとは?
ポータブル電源は、ポタ電とも呼ばれる小型で持ち運び可能な電源装置のことです。内部に充電可能なバッテリーを搭載しており、コンセントがない場所でもスマホ・パソコンといった電子機器や家電製品を充電したり稼働させたりできます。
万が一の災害時や停電時、家庭で電力が使えないときの非常用電源として活躍。さらに、非常時以外でも、アウトドアや旅行先でスマホ・タブレットを充電したり家電製品を使ったりする際にも役立ちます。
とくに、寒さが厳しい時期でも暖房器具を使えたり、生活必需品ともいえるスマホを充電できたり、非常時でも最低限以上のライフラインを確保できるのがメリット。持ち運びやすいモデルが多いため、普段の生活のなかでも持っておくとなにかと便利なアイテムといえます。
ポータブル電源の選び方
使用シーンや機器に応じた容量を選ぼう
ポータブル電源の容量は「Wh(ワットアワー)」で表示されています。使用できる電力の総量を示しており、バッテリー容量が300Whのモデルは、消費電力100Wの機器を3時間使えるのがポイントです。
数値が大きいほど消費電力が大きい機器を長時間使えたり多くの機器を充電できたりしますが、その分価格や重さが上がるので注意が必要。使用シーンや使う機器を考慮したうえで適切な容量のモノを選びましょう。
- 1日にスマホを何度も充電したりデイキャンプで使ったりするなら300Wh以上
- キャンプや車中泊で使いたい場合は500~700Wh以上
- 防災用として備えるなら1000Wh以上
を目安にするのがおすすめです。
定格出力の数値もチェックしよう
定格出力とは、安定して出力できる電力量のこと。定格出力が使いたい機器の消費電力を上回っていないと、ポータブル電源が使えないので注意が必要です。
たとえば、消費電力が1000Wの電化機器を使いたいときは、ポータブル電源の定格出力が1000W以上のモデルを選びましょう。使用する機器にもよりますが、
- デイキャンプ:300W以上
- 泊まりキャンプ:500W以上
- 防災用:1000W以上
を目安にすれば、安心しやすいのがポイント。電子レンジやドライヤーといったアイテムは消費電力が大きいため、不安な方は使用する機器の消費電力を確認しておきましょう。
出力ポートの数・種類や充電方法をチェックしておくと使い勝手が向上
ポータブル電源にはおもに、USBポート・ACポート・DCポートなどの出力ポートが搭載されています。モデルによって異なるため、使用シーンを想定しながら種類や数をチェックしておきましょう。
USBポートはスマホやタブレットなどのモバイル製品、ACポートは炊飯器やノートパソコンなどの家庭用電化製品、DCポートは車載専用の家電をつなげられる出力ポートです。
また、充電時間も大切なチェックポイント。容量が大きいほど充電時間が長くなる傾向があるため、充電時間と容量のバランスを確認して選ぶのがおすすめです。
なお、充電方法にも、AC電源・車のシガーソケット・ソーラーパネルなどの種類があります。太陽光を利用するソーラー充電式は、緊急時も充電しやすいのがメリットです。
はじめて買うならコレ!おすすめのポータブル電源
PowerArQ S10 Pro
- 小型モデルながら、1台で90%以上の家電を動かせると謳うほどパワフル
- フル充電まで約1.5時間と短いのですぐに使える
- 酸素が発生しない電池を使っているなど安全性が高い
大容量・コンパクトなため、さまざまなシーンで重宝するポータブル電源です。スマホ・タブレットはもちろん、電気毛布・サーキュレーター・車載冷蔵庫など、幅広い家電を充電・稼働させられるのが魅力。充電サイクルは約4000回で、10年程度使える長寿命の電池を採用しています。
EPS機能を搭載しているため、急な停電が発生しても電池残量の範囲内で電力をまかなえるのがメリット。また、最大600ルーメンのLEDライトが付いているため、非常用照明やテント内光源としても使えて便利です。
Jackery Solar Generator 240 New 100W ポータブル電源 ソーラーパネル
- ソーラーパネルがセットながら、価格が比較的リーズナブル
- Jackeryポータブル電源の全シリーズに対応しているため、幅広い使い方ができる
- USB-Cポートを備えており、スマホとノートパソコンの同時充電も可能
世界中で人気のベストセラーモデルのポータブル電源です。ソーラーパネルとセットなので、キャンプ・車中泊・災害時など幅広いシーンで活躍。高出力ながら価格が比較的リーブナブルなため、はじめてのポータブル電源としてもおすすめです。
最速60分でフル充電できる、緊急充電モードを搭載。毎日充電しても10年間長持ちすると謳う、高耐久バッテリーを使っています。コンパクトで持ち運びやすくてアプリにも対応しているなど、使い勝手に優れているのが魅力です。
Anker 521 Portable Power Station
- 幅広い家電やUSB機器に対応可能
- 高機能ながらリーズナブルなので、はじめてポータブル電源を購入する方にもおすすめ
- 別売りのソーラーチャージャーを使えば、屋外でも充電できる
人気ブランド「Anker」のポータブル電源です。安全性の高さと電池寿命の長さを兼ね揃えた電池を採用。一般的なポータブル電源より約6倍と謳うほど長寿命です。また、省電力モードを搭載しているため、不要なバッテリー消費を未然に予防できます。
大きな液晶画面を搭載しているので、給電可能時間や充電待ち時間などさまざまな情報を素早く確認可能。計画的に使いやすいのもポイントです。キャンプなどのアウトドアから災害用まで、幅広いシーンで活躍。はじめてのポータブル電源としてもおすすめです。
BLUETTI AC70 ポータブル電源
- AC充電ケーブル1本で、素早く簡単に充電できて便利
- 7つの出力ポートを備えており、最大7台のデバイスに給電できる
- ソーラーパネルや外部バッテリーなど、シーンに応じて拡張可能
AC充電式なので、自宅で手軽に充電しておけるポータブル電源です。ソーラーパネルにも対応しており、シーンに応じて使い分けられて便利。充電時間も短いため、必要なときに素早く使えるのが魅力です。
7つの出力ポートを備えており、最大7台のデバイスに給電可能。種類も多彩なので、さまざまなアイテムに活用できます。また、コンパクトで持ち運びに便利。小型ながらパワフルなため、多彩なシーンで役立つおすすめモデルです。
Anker Solix C1000 Portable Power Station
- 電源容量が1056Whとパワフルなので、防災用としても活躍
- 定格が家庭用コンセントと同じ1500Wあるため、複数同時給電も可能
- 大型のLEDライトを備えているので、停電時にも便利
90%以上の家電を動かせるパワフルなポータブル電源です。60~80%での保管を推奨している一般的なポータブル電源とは異なり、100%満充電で保管可能。万が一の際も、電力を最大活用できるのがメリットです。
ソーラーパネルやシガーソケットからも充電できたり2112Whに拡張できたり、使い勝手に優れているため多彩なシーンで活躍。BluetoothやWi-Fiに接続可能なため、専用アプリから遠隔操作もできます。大容量タイプを選びたい方におすすめです。
まとめ
キャンプや万が一の際にあると便利なポータブル電源。コンセントがなくても家電を動かしたりデバイスを充電したりできるため、ライフラインを確保するのにも役立つのがメリットです。ひとつ持っておくと非常時も含めてなにかと便利なので、お気に入りのポータブル電源を見つけてみてください。